あのときの空は 耳が痛いほど 晴れていた 雲は一つもなく ただ静かに月だけが 独り そこで泣いていた 今日は 空が泣いている 雲の向こう 独りきりの月は きっと泣いてはいない いつだって空は 月の代わりに泣き いつだって月は 空の代わりに泣いているのだ